<拉致被害者>「数人生存、帰国の用意」北朝鮮、米に伝達
北朝鮮が日本人拉致事件に絡み、被害者とみられる日本人について「まだ数人
が国内におり、帰国させる用意がある」と米国に伝えていたことが27日、政
府関係者の話で分かった。北朝鮮が指す人物は安否不明の政府認定被害者12
人とは別とみられる。「被害者の帰還」というカードを切ることで拉致問題の
「進展」を印象付け、米国によるテロ支援国家指定解除を後押しする目的があ
るとみられる。日本に揺さぶりをかける狙いもあるとみられ、実際に帰国に結
びつくかは予断を許さない。
◇テロ指定解除へ交渉カード
6カ国協議の米首席代表、ヒル国務次官補は27日から北京を訪問し、北朝鮮
首席代表の金桂冠(キムゲグァン)外務次官と会談する。核計画の申告のほか、
日本人拉致問題や平壌に滞在中の「よど号」乗っ取り事件メンバーの扱いも取
り上げられる見通しだ。
関係者によると「新たな被害者」の情報は昨年秋、米国に伝えられたという。
政府は全員の生存を前提に被害者の即時帰国などを求めており、高村正彦外相
は昨年10月、「生存者全員が帰国すれば大部分が解決。何人かでも帰国すれ
ば進展だ」と述べていた。
また「よど号」メンバーについては「帰国したからといって進展とは思わない
」との認識を示していた。
政府認定の拉致被害者は現在、横田めぐみさん(行方不明時13歳)ら17人。
このうち5人とその家族は帰国・来日できた。北朝鮮は金正日(キムジョンイ
ル)総書記の謝罪や5人の帰国で「拉致問題は解決済み」「生存者は既にすべ
て帰国した」と主張していた。
一方、特定失踪(しっそう)者問題調査会は、拉致の疑いを排除できない行方
不明者として約470人を登録。行方不明時の状況から、このうち36人を特
に「拉致濃厚」だとしている。
(毎日新聞 2008/5/27)
町村官房長官は、即座に否定した様ですが、この拉致関連報道は毎
日新聞だけのスクープ(誤報)であった様です。
記事では米国関係者からのリークを装っていますが、毎日新聞が米
国政府内に有力な情報ソースを持っているとも考え難いので、実際
には北朝鮮(朝鮮総連)関係がニュースソースになっているのは間違
いありません。
では、何故、今、こういった情報リークが行われたのでしょうか。
まず、核計画申告問題の決着が近づいてきた事です。拉致問題に対
する日本の強硬な態度もあり、米国としてはテロ支援国指定を解除
する為には、拉致問題の解決が必須であると北朝鮮に伝えているの
は間違いありません。ヒル次官補個人としては、日本の拉致問題に
対する態度を苦々しく思っていても、ブッシュ大統領は、横田夫妻
とも面談しており、個人的に拉致問題にコミットしています。この
ブッシュ大統領の方針にブレはない様に見えます。従って、北朝鮮
は、拉致問題を前進させざるを得ない状態になっている訳です。
また、韓国の大統領が交代し、巨額の無償援助を期待できなくなっ
ており、中国も国内の自然災害で余裕がなくなっている中で、北朝
鮮を支えているのは、国連の食料援助しかなくなっています。北朝
鮮が巨額の経済援助を期待できるのは日本しかありません。
日本が現在の強硬姿勢を貫いている限り、北朝鮮は折れざるを得な
い状況になってきたのです。
この処、与野党の一部から、北朝鮮との関係改善のバスに乗り遅れ
るな論がしつこく流されています。時を同じくして、5/22に自民党
の山崎元副総裁、民主党の管元代表を中心に国会議員数十名からな
る「日朝国交正常化推進議員連盟」が発足しました。まさにバスに
乗り遅れるなという北朝鮮の工作の受け皿としての動きと言えます。
バスに乗り遅れるなという声が大きければ大きいほど、北朝鮮は日
本との交渉の中で、日本に対して強い態度をとる事ができるからで
す。更に今回の拉致関係報道は、拉致された日本人を返して貰う為
にも、北朝鮮との関係改善は必須だという主張をする人達に対する
北朝鮮による援護射撃だとも言えます。戦争をする上で相手側を分
断して弱体化させるのは戦術の原則とも言えますが、まさに北朝鮮
はその原則に忠実であると言えるのです。
その意味で「日朝国交正常化推進議員連盟」は、本人達の意図とは
別に、国益に反する集団であり、外患誘致罪の適用対象とすら考え
られるのです。


by maido5963
新液体燃料ロケット「H3」の開…