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北朝鮮の弾道ミサイルを迎撃せよ!!

2012/03/19 15:02

 

 ※図は毎日新聞サイトから引用

 
北朝鮮ミサイル>テポドン2号改良型、沖縄上空を通過か
 
【ソウル西脇真一】韓国の聯合ニュースなどは18日、北朝鮮が4月の打ち上げを予告し
た「衛星」のロケットの1段目が韓国南西部・辺山(ビョンサン)半島の西方140キロ
沖に、2段目はフィリピンの東方190キロの海上に落下する見込みだと報じた。国際民
間航空機関(ICAO)と国際海事機関(IMO)への北朝鮮の事前通報に基づく情報と
いう。沖縄などの南西諸島上空を通過する可能性がある。
 
【09年の発射、日本政府の対応は】北朝鮮「ミサイル」政府、迎撃態勢に(2009年4月)
 
共同通信によると、北朝鮮が「衛星」打ち上げで使用する「運搬ロケット」は事実上の長
距離弾道ミサイルとみられ、IMOなどに通報した情報から、今回発射されるのは「テポ
ドン2号」の改良型で、3段式の可能性が高い。防衛白書などによるとテポドン2号の推
定射程は約6000キロ。06年7月の初の発射実験は数十秒後に空中爆発し、失敗した。
 
09年4月に「光明星2号」を載せ発射された運搬ロケット「銀河2号」は、テポドン2
号を3段式にした改良型(全長約30メートル)とされ、2段目以降は日本上空を通過、
3000キロ以上飛行して太平洋上に落下したとみられる。北朝鮮の朝鮮宇宙空間技術委
員会報道官は16日、4月12~16日の間に「光明星3号」を運搬ロケット「銀河3号」
で打ち上げるとの談話を発表した。
 
98年の「テポドン1号」(推定射程約1500キロ)と、「銀河2号」は北朝鮮北東部
から発射された。だが、北朝鮮は今回、同国西部の平安北道鉄山(ピョンアンプクドチョ
ルサン)郡の西海(ソヘ)衛星発射場から南に向けて衛星を打ち上げると発表している。
 
(毎日新聞 2012/3/18)
 
もし、北朝鮮の言う通り、人工衛星の打ち上げ実験であるとすれば、随分と間
の抜けた打ち上げと言わざるを得ません。前回の打ち上げは2009年4月ですか
ら既に三年もの期間が経過しています。北朝鮮が言う通り、前回衛星打ち上げ
が成功していたのであれば、こんなに長い時間を空ける必要はありません。
どんどん打ち上げれば良かった話です。
 
時間がかかった理由は二つあります。その一つは、実際には、衛星打ち上げに
失敗したこと。(弾道ミサイル発射実験としてはミサイルの発射と弾道飛行そ
のものは成功している可能性はあります。但し、所定の地点に着弾したかとい
う点については疑問が残ります。)
二つ目の理由は、黄海側の新しい発射基地の整備に時間を要した事です。
この新しい発射基地を整備した理由も二つあります。
一つは、偵察衛星用に太陽同期軌道を取る場合、従来の発射基地だと日本の人
口密集地域を縦断するコースとなる為、最悪、日本のMDに迎撃される可能性
がある事。北朝鮮の衛星名である「光明星」は、金正日総書記の雅称でもあり、
それが撃ち落とされる事は、北朝鮮にとってあってならないことです。
もう一つは、韓国の人工衛星打ち上げロケットである羅老号と同じ打ち上げ軌
道を使用する事で、国際的な批判の回避を狙っている事です。勿論、実際に太
陽同期軌道に偵察衛星を打ち上げる事ができれば、既に、偵察衛星「ムグンファ」
シリーズを打ち上げている韓国と肩を並べる事が出来るという要素もあります。
しかし、北朝鮮の誘導技術や誘導実験設備(衛星追跡専用船がなく、水平線を
超えてテレメトリーデータを受信できない)の状態から見て、当分、本当の人
工衛星を打ち上げる事はできそうもありません。
 
それでは、日本としてこの北朝鮮の人工衛星(弾道ミサイル)打ち上げという事
態にどう対処すべきでしょうか?
私は日本としては、北朝鮮の"人工衛星打ち上げ"をMDの得難い実戦訓練の機
会として捉えるべきであろうと考えます。
実は、海上自衛隊は、イージス艦のBMDシステムの改修都度、2010年までの4
年間毎年数十億円の巨費を投じて、ミサイル防衛の為の訓練をハワイ沖で行な
っています。実施されたシナリオは、某国によるミサイル発射を受けて、その
探知、識別、発射、誘導に関わる指揮、管制を一連の流れとして実施する事で
す。これは、発射時間が不明である北朝鮮のロケット(弾道ミサイル)が人工衛
星であるかどうかに係わらず、日本の領土に脅威を与える場合に、それを迎撃
する準備を整え、必要とあれば実行する事と略同じ事をしている事になります。
つまり、北朝鮮の"人工衛星打ち上げ"は、日本のMD体制にとって本番に準ず
る高度な訓練機会であるという事です。しかも、米国に訓練協力のお金を払う
必要もないのです!
 
という事で、納税者としては、この得難い機会を自衛隊が可能な限り、有効に
使う事を切に願いたいと思うのです。
 

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日本の失敗という神話

2012/02/27 10:32

 

 1990年のバブル崩壊からこの方、「失われた十年」あるいは「失われた二十年」という言葉で

日本のデフレ克服の失敗が揶揄される事が多いのですが、果たしてその実態はどうだった
かという点を指摘する論評がNew York Timesに掲載されました。New York Timesは、日本
については辛口の論評が多いのですが、その中で、こういった論評が出る事に面白さを感
じます。日本のマスコミも日本の現状についてシニカルな見方をしている事が多い訳です
が、シニシズムは何も解決する事はありません。悲観的な状況の中でも明るい面を見る事
で、問題点を克服すべきではないかと思うのです。
それでは、以下に「日本の失敗という神話」の記事のサマリーをご紹介します。
 
"The Myth of Japan's Failure" By EAMONN FINGLETON Published: January 6, 2012
 
アメリカ経済に関していくつかの小さな楽観的なサインはあるにせよ、失業率は引き続き
高止まりしており、経済はなお失速状態にある。アメリカ人は再三再四に亘って日本の失
敗を繰り返すなと警告されている。例えば、CNNのアナリストであるデビット・ジャーゲン
は日本の事を「士気が挫かれた国で、実際に後退状態に陥っている」と表現している。
しかしながら、この表現は、ある種の神話であると言って良い。多くの視点から見れば、
1990年1月に始まる、いわゆる「失われたニ十年」に於ける日本経済は、寧ろ良好な状態で
あったと言って良い。いくつかの最も重要な指標で日本はアメリカを凌駕している。
金融面でのバブル崩壊にも係わらず、日本はますます豊かなライフスタイルを国民に提供
する事に成功しており、その全期間に亘って、傑出した成功であると言って良い程である。
日本の地価や株価がバブル時代の気狂いじみた高値に戻ることがない事は勿論事実だろう。
しかし、日本経済と国民に力がある事はいくつもの方法で示す事ができる。そして、それ
らの事実や指標は、新聞のビジネス欄で笑いの種になっている国のイメージとは全く異な
るものである。
 
●日本の平均寿命は、1989年から2009年の間に、78.8歳から83歳へ4.2年増加した。これ
は典型的な日本人はアメリカ人より4.8年長生きである事を意味する。これを実現した源は、
より良い健康保険制度である。
●日本はインターネットインフラについて大きな前進を達成している。1990年代の半ばま
では、大きく立ち遅れていたが、今では全く異なっている。調査会社によれば、現在、世
界で最速のインターネットサービスが提供されている都市ベスト50の内、38が日本に
ある。ちなみにアメリカには3つしかない。
●1989年末から計った場合、円は米ドルに対し、87%上昇し、英ポンドに対しては94%上昇
した。円は、伝統的に通貨の鏡と言われるスイスフランに対してすら円は上昇している。
●失業率は4.2%で、これはアメリカのおよそ半分の数値である。
●世界の主要なビルを纏めているwebサイトである skyscraperpage.comによれば、日本の
「失われたニ十年」が始まってから、東京には500ft(152m)以上のビルが81棟建設されたが、
同じ期間にニューヨークでは64棟、シカゴでは48棟、ロスアンゼルスでは7棟だった。
●日本の経常収支の黒字は2010年に1960億ドルで1989年の三倍となった。アメリカの経常
赤字は同じ期間に990億ドルから4710億ドルにふくれあがっている。また、1990年代には
中国の台頭による主要な敗者は日本で、主要な勝者はアメリカとなると予想されたが、実
際にはそうなっていない。日本の対中輸出は1989年の14倍に増加しており、日中貿易は、
概ね均衡している。
 
普通のアメリカ人旅行者が「失われたニ十年」論が誤りであると体感するのは、日本の空港
に足を下ろした時である。彼らが出発するのが、ケネディ空港やダラス空港と言ったアメ
リカのインフラ建設衰退の悪しき象徴であるのに対し、降り立つ日本の空港は、近年、大
幅に拡充され近代化されているからだ。日本を久しぶりに訪れた米国アナリストは、
「アメリカで日本について書かれたものを読むのと日本に来て見るものとの間には非常に
大きなギャップがある」「日本人はアメリカ人より良い衣料を着ており、町を走る車も高
級車や新車や多い。(アメリカでよく目にする)捨てられたペットも見ないし、物理的なイ
ンフラはますます良くなっている」と述べている。
 
もし、日本が経済的に本当に傷ついているとすれば、一番それが明白に現れるのは、高価
なハイテク機器の普及スピードの低下だろう。しかし、日本は首尾一貫して、高価なハイ
テク製品が世界で最も早く普及する国であり、普及が遅いのはアメリカである。例えば、
携帯電話の普及では、1990年代の終わりの段階で、日本はアメリカより2~3年進んでお
り、それ以来、その開きが縮まっていない。
さらに日本の優位の多くは量の問題と言うより質の問題であるという点がある。例えば、
日本の外食文化である。ミシュランガイドによれば、東京には世界的にトップランクのレ
ストランが16あり、それに続くのはパリの10ヶ所である。同様に、ミシュランレーティン
グ全体でも、日本はフランスを凌駕している。しかし、これはGDPで言えば何に反映でき
るのだろうか。同様の問題は、日本の健康保険制度の改善をどの様に数値的に表すか、
また、ここ20年の日本の環境面での大きな改善についてどう数値化するかという問題もある。
 
日本は、教訓としてではなくモデルとして取り上げるべきである。もし、ある国が意思統
一を行う事ができれるのであれば、一番見込みがない状況であってもそれをチャンスに変
えることができる。社会インフラの整備は、しばしば与野党を超えた協力が必要となるが、
このような政治的協力は、大恐慌克服の象徴的プロジェクトであるフーバーダム建設の様
に過去アメリカの政治システムでも実行された戦略でもある。その点、社会インフラを常
にレベルアップしている日本はある種の将来展望を示しているのかも知れない。
 
 

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【金正日死去】拉致問題解決は望み薄

2011/12/22 10:15

 

 

北新体制、多難な構築 「重要空白ポスト」どう継承

 
■党総書記/国防委員長/軍最高司令官
 
金正日総書記の死去により、北朝鮮の最高指導者が持ついくつかの重要ポストが空席とな
った。金総書記の後継者、金正恩氏はこれらの地位を引き継いで、形の上でも正式に金正
日体制を後継することになる。
 
空席のうち、特に重要なのは国防委員長、朝鮮労働党総書記、朝鮮人民軍最高司令官だ。
国防委員会は国家主権の最高軍事指導機関。頂点に立つ国防委員長は国防全般を指導し、
すべての武力を統率、指揮する。人民武力部や傘下に位置する人民軍も、その指導に従う。
国防委員長は2009年の憲法改正で「最高領導者」とされ、国の最高指導者に位置づけ
られた。
 
党総書記は朝鮮労働党のトップで、党中央委員会傘下の中央軍事委員会が人民軍を指揮す
る。
 
金正日総書記は金日成主席存命中の1991年、軍の最高司令官に、93年、国防委員長
に選ばれた。さらに、98年の最高人民会議で国防委員長に改めて「推戴(すいたい)」
された。総書記には、94年の金日成主席の死去後、3年あまりの“服喪期間”を経て、
推戴されるかたちで選ばれた。
 
◆既成事実化進む
 
金正恩氏は金総書記の死後“不世出の統帥者”(朝鮮中央通信)と呼ばれ、後継者である
ことの既成事実化がすでに北朝鮮国内では進められている。いずれ国防委員長や総書記な
ど“空白の重要ポスト”を引き継ぐことが予想される。
 
ただ、金正恩氏が軍や党で持つ肩書は現時点で、人民軍大将と党中央軍事委員会副委員長
ぐらい。これらは、金正恩氏が公式に登場した昨年につけられた。
 
◆超法規的方法も
 
金正日総書記は、80年の党大会で公式デビューしており、その後17年をかけ段階的に
軍最高司令官、国防委員長、総書記になった。亡命者らの話によれば、軍内部では「軍隊
経験もないのに最高司令官とは」との批判もあったという。
 
また、総書記は本来、党大会で選ばれ、国防委員長は最高人民会議で選ばれるはずだが、
金正日総書記は「推戴」や「推挙」という超法規的なかたちで就任した。憲法の中には、
金総書記の肩書を正当化するために改正されたとみられるものが少なくない。
 
それでも金総書記の場合、時間をかけ後継基盤を作った。金正恩氏は公式に登場して1年
あまり。しかも父の死に伴う世襲の時点での肩書にも、金総書記とは差がありすぎる。
 
重要ポストの後継について北朝鮮では、正式な手続きを経ない超法規的な方法が“常識化”
しており、金正恩氏も父親にならい国防委員長や総書記に推戴されるかもしれない。問題
は、短期間での後継就任が北朝鮮でどう受け止められるか。また、金正恩氏がそれらの重
責を背負っていけるかどうかだ。(名村隆寛)
 
(産経新聞 2011/12/21)
 
北朝鮮の新体制については、これから徐々に明らかになっていくと
思われますが、比較的はっきりと判っている事が一つあります。
日本にとっては非常に残念ではありますが、拉致問題の解決が望み
薄となったというのがそれです。
 
政治家や評論家の中には、金正日の死が拉致問題解決の大きな機会
になると言っている人もいますが、北朝鮮の金政権を全く誤解して
いるとしか言い様がないのです。
 
金正恩が、どの様にリーダーシップを発揮していくかは、未知数で
あるにせよ、その政権の正当性は、金正日の息子であり、後継者と
して指名されたからに他なりません。つまり、金正恩は金正日政権
の政策を引き継ぐ事でしか正当性を確立する事が出来ません。
 
金正日は、訪朝した小泉首相に対し拉致事件北朝鮮による事を認
め謝罪しましたが、これは拉致事件が、彼が承認して、行わせた行
為であった事と、金正日が拉致に関係する部門を黙らせるだけの権
力を持っていたからに他なりません。もし、拉致が金日成が行った
行為であれば、金正日であっても、それを謝罪する様な事はできな
かったに違いありません。
 
つまり金正日以上に指導者としての政権基盤の弱い金正恩に、先代
の指導者の行為を否定するような政策転換ができる筈がないのです。
金正日は、拉致問題を既に解決済の問題としましたが、金正恩がそ
の立場を変更する為には、金正日以上に権力基盤を確立する事が必
要です。その為には、金正日が求めて止まなかった対米直接交渉に
よる体制存続保障の確保や金正日と金日成が成し得なかった北朝鮮
経済の再生を実現する必要があるでしょう。
 
北朝鮮の経済再生を実現する為には、ある程度の経済的な自由化や
市場化を実現する必要があります。しかし独裁体制が体制の危機を
迎えるのは、こういったある程度の自由化を許容した時なのです。
 
そう考えれば、金正恩が拉致事件を解決する為には、北朝鮮が体制
崩壊の危機を克服して社会主義市場経済の実現に軟着陸する事が必
要という事になります。これは、北朝鮮を崩壊させるよりは容易か
も知れませんが、北朝鮮にとってシジフォス的な巨大な努力を必要
とするに違いありません。拉致事件を解決するにはそれ程大きな政
策転換が必要なのです。
 
 
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【金正日死去】金正日の死因に疑問あり

2011/12/21 09:50

 

 
金総書記死去「誰かに殺害された」 韓国紙報道
 
20日付の韓国各紙は、北朝鮮の金正日総書記の死去をめぐり、健康状態が良くないにも
かかわらず列車で現地指導を続けたことや、死去から発表まで51時間半かかったことな
ど多くの謎があると報じた。
 
東亜日報は「(北朝鮮の)発表で最も疑問が残る点は列車内で死去したことだ」と指摘。
金総書記の健康維持は北朝鮮にとって「最優先課題」であり、体調の変化に北朝鮮当局が
全く気付かないまま総書記が現地指導を続けたことは理解し難い、と指摘した。
 
毎日経済は「誰かに殺害されたのではないか、という可能性が提起されている」とした。
東亜日報も「強硬派の仕業ではないか」とする北朝鮮脱出住民(脱北者)出身の専門家の
見方を伝えた。(共同)
 
(産経新聞 2011/12/20)

金正日総書記死去、朝鮮中央通信の報道内容
 
朝鮮労働党総書記で朝鮮民主主義人民共和国国防委員会委員長、朝鮮人民軍最高司令官で
ある偉大な領導者、金正日同志におかれては、2011年12月17日8時30分、現地
指導の道を行くさなか、積み重なる精神、肉体的過労により列車で逝去された
 
金正日同志の逝去に関連し、17日、朝鮮労働党中央委員会と朝鮮労働党中央軍事委員会、
将兵、人民に告げると発表した。
 
(産経新聞 2011/12/20)

金総書記の死因は心筋梗塞=朝鮮中央通信
 
朝鮮中央通信は19日、17日に死去した金正日キム・ジョンイル)総書記の死因について、
列車内で重い急性心筋梗塞と心臓ショックを起こしたためと報じた。
 
発病当時、あらゆる応急措置を施したが、17日午前8時半に死去したという。死因は18日
に行われた病理解剖で明らかになったという。
 
同通信はまた、金総書記はこれまで心臓と脳血管疾患で長期にわたり治療を受けてきたと
報じた。
 
(朝鮮日報日本語版 2011/12/19)
 
金正日の死去に関するニュースには、金正日の死去の様子について
誰でも感じるいくつかの疑問があります。ただ、金正日が現地指導
へいく途中の列車の中で死去したという点を問題にする意見があり
ますが、私はそれについては問題であるとは考えておりません。
しかし、死去の様子は普通のものでなかったのは確実ではないかと
思います。また、死去してから発表まで51時間を要したのは、金正
恩体制が軟弱な足場にたっている事を示しているようにも思われま
す。
 
金正日の死因は心筋梗塞と発表されていますが、過去何度か心筋梗
塞の発作を起こしている事が判っています。
日本であれば、AEDが各公共施設に配置されており、急な発作に
対する備えがありますし、それを使用する事でかなりの確率で、心
臓発作が起こった場合にも、命を取り留める事が可能になっていま
す。北朝鮮に十分な数のAEDが配布されているかどうかは判りま
せんが、心筋梗塞や脳梗塞の既往症がある最高指導者の側に高々日
本円で30万円程度の装置や専門医が配置されていなかったとすれ
ば、それこそ不思議であると思われます。
 
列車内で死去したという事で十分な手当が出来なかった事を示唆し
ているようにも見えますが、金正日には10人の医師がおつきとして
従っていたと報じられており、旅行中であっても、その内数名が随
伴していると考えるのが自然であると思われます。私は金正日が使
っているお召し列車に集中治療室が装備されていたとしても驚きま
せん。北朝鮮にとって金正日の様な要人であれば、その程度の準備
があってしかるべきだろうからです。例え、列車に集中治療室がな
かったとしても、移動ルート上で容態の変化にそなえ緊急搬送すべ
き病院は、各ポイント毎に決まっていた筈です。
 
逆に言えば、その様な準備がされていたにも係わらず、金正日がぽ
っくりと死んだ事が不思議であるのです。例え、自発的な呼吸が無
くなったとしても、人工心肺で数日間は生かしているフリをする事
が可能であるのにどうしてすぐに死なせてしまったのでしょうか?
また、上の朝鮮日報の記事では、金正日が病理解剖に付されたと記
されていますが、病理解剖で死因を確かめなければならない程、金
正日の死亡状況にはやはり公にできない普通でないものがあったと
のではと推測せざるを得ないのです。
 
 
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【金正日死去】金正日は「出来の悪い2代目独裁者」だったか? ニュース記事に関連したブログ

2011/12/20 14:05

 

 

 

金正日総書記「功」見当たらず 国民飢えさせた「出来の悪い2代目独裁者」
 
2世独裁者・金正日総書記も父・金日成(1994年死亡)と同じく国民に十分な食を与
えられないまま死去した。親子合わせ63年間の“鉄拳統治”の下、北朝鮮は核とミサイ
ルの開発には成功したが国民は貧困から抜け出せず、まともな国家としてついに浮上でき
なかった。
 
国家指導者の死に際して人物評には「功罪相半ばする」との形容句がよく付くが、故金正
日総書記には「功」が見当たらない。
 
48年の建国以来、最大の国家目標であり国民への約束だった「米のごはんと肉のスープ」
を最後まで国民に提供できなかった。国民を飢えさせたのでは、他にどんな成果があった
としても指導者としては失格である。
 
国民の多くがひもじく疲弊するなか、金正日父子だけが肥満体というその姿が、金正日
制の悲劇を象徴している。
 
金正日総書記は国民に対し自らを父に似せ「将軍さま」と呼ばせた。「偉大な領導者(指
導者)」「21世紀の太陽」などと崇拝させ国民を服従させた。残ったのは父以上の超独
裁体制であり、金総書記は「出来の悪い2代目」に終わった。
 
「息子・金正日」の最大の失敗は父の死後、父の失敗を批判、否定できないまま“変化”
を拒否したことにある。
 
北朝鮮の閉鎖的な社会主義独裁体制は金日成時代にすでに行き詰まっていた。国民に自由
を許さない極端な計画経済で経済は破綻し、国民はヤル気をなくしていた。金正日体制ス
タート後の大量飢餓はそのツケだった。
 
90年代に入り、それまで北朝鮮を支えてくれたソ連・共産圏が“変化”を目指して崩壊
し、東西冷戦体制が無くなったにもかかわらず、金総書記はその「歴史の流れ」に一人背
を向けた。
 
彼にとって94年の父の死は、父の時代を“失敗”として総括し、それまでの閉鎖的な社
会主義独裁体制を手直しするチャンスだった。国民に希望を与え新しい「金正日時代」に
踏み切ることも可能だった。すでに改革・開放で経済的に成功しつつあった中国のお手本
も、すぐそばにあった。
 
しかし彼は「変化より守り」を選択した。父の死を、“過去”を否定した新たな発展のき
っかけになるとは判断せず、逆に「偉大な父」の不在による体制の危機と思った。危機感
からは「守り」の姿勢しか出てこない。
 
企業でもカリスマ(神格性)のない2代目社長の場合、不安感から新しいことや変化には
踏み切れず、ひたすら守りに入って企業を衰退させ、つぶすことがよくある。北朝鮮の場
合、先代は負債だけを残し亡くなったため、2代目はなおさら苦しく不安が強かった。
 
その一つの突破口は中国式の変化だったが、中国式の改革・開放では外から「自由の風」
が吹き込み、自らの独裁体制が揺らぐと恐れた。逆に父の誕生日を「太陽節」とたたえ、
その誕生年を「主体元年」として年号を制定するなど、父親崇拝で父と一体化することで
自らと体制を守ろうとした。
 
カリスマ不足で父親コンプレックスの金総書記は「守り」を選択することで失敗を繰り返
したが、“父・金正日”は3代目にどんな“帝王学”を授けたのか気になるところだ。
(ソウル 黒田勝弘)
 
(産経新聞 2011/12/20)
 
産経新聞の名特派員である黒田さんにとって金正日は、国民飢えさせた「出来
の悪い2代目独裁者」で「功」が見当たらないという評価です。
確かに、民主主義の理念に慣れた我々日本の一般人から見れば、黒田さんの評
価は誠にお説ごもっともと思います。
 
しかし、当然の事ながら、別の見方もありえます。金正日政権は1994年の金日
成の死を受け、2011年まで存続しましたが、外部環境を考えれば、この間、ソ
連・東欧の社会主義体制の崩壊の影響を受け、金正日政権には、逆風が吹き荒
れていました。しかし、その体制が動揺した事は、ほぼなかったと言えるので
はないかと考えます。外部からの影響を遮断して盤石の国内統治体制を作った
事、そして、国外からの圧力に抗して「金王朝」政権を維持した事。これが、
金政権とそれを支える北朝鮮支配階層ノーメンクラツーラにとって、「功」で
なければ一体、なんなのでしょうか。これは、ソ連崩壊後に中央アジアに出現
した幾つもの権威主義的独裁政権が崩壊していった事と比較すれば、明らかで
しょう。
 
それに加え、2002年1月には米国のブッシュ大統領からテロ支援国家としてイ
ラク、イラン、北朝鮮の三国からなる「悪の枢軸」の一国として、指定もされて
もいます。この内、ご存知の通り、イラクのフセイン政権は既になくなってい
ます。イラン原理主義政権はまだ生き残っていますが、石油という経済的資産
を後ろ盾にもっていない北朝鮮は、非情、且つしたたかに、政権の生き残りを
「核」と「ミサイル」への「選択と集中」によって実現したと言える様に思い
ます。勿論、最初にこの選択を行ったのは金日成でしたが、金正日はその後継
者として誠に見事にその事業を継承し、北朝鮮の体制を維持しました。
 
「核」と「ミサイル」を優先投資対象とした事で、200万人と言われる餓死者
が出ましたが、金日成金正日にとって自らの政権の維持ができなければ、北
朝鮮に民主主義はありえず、経済的繁栄も全く意味はありません。中国的な社
会主義市場経済ですら、金正日にとっては「和平演変」の一種でしかなかった
のだと思われます。
 
この点で、中国と交戦したベトナムが、社会主義市場経済を実現したのに対し
中国と友好的な依存関係を維持した北朝鮮が、独自の世襲独裁体制を維持した
事は、皮肉な対比であると言わざるを得ませんが、その違いは、南ベトナムを
統一したベトナムと、繁栄した民主主義国家である韓国という対抗国家を持つ
北朝鮮との違いであるといわざるを得ません。
 
「坂の上の雲」ではありませんが、欧米列強に抗した明治の日本は誠に賢明な
国家でしたが、それと同じ文脈で、北朝鮮は弱小国家であるが故に、生き続け
る為には賢明でなければならず、金正日は、体制護持という点に関して誠にし
たたかな指導者として北朝鮮の内政外交を領導したと言える様に思います。
但し、体制生き残りの為に200万もの餓死者を出した事で、後世の批判を免れ
る余地はなくなりました。
 
金正日は金正恩への権力継承決定と略同時期から、国民へ「白いご飯と肉のス
ープ」を提供できなかった事を悔いる様な発言をする様になりましたが、民衆
に金王朝への「恨」を残した経済投資の軽視が、自ら亡き後の金王朝の行く末
を左右するものと認識し直したのかも知れません。そして、それは、死にゆく
金日成の認識でもあったし、結局は、金王朝を衰亡に導いた原因と糾弾される
事になると考えるのです。
 
 
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韓国海軍新鋭潜水艦214級3隻に欠陥

2011/05/25 15:53

 

 

韓国軍:潜水艦3隻に欠陥、昨年初めに運行停止
甲板を固定するボルトがしばしば破損、昨年修理
 
韓国海軍最新鋭の214級潜水艦(排水量1800トン)3隻全てが、船体の欠陥によ
り、昨年初めに運航停止の決定を受けていたことが17日までに分かった。理由
は、セール(艦橋がある船体上の構造物)と甲板を固定するボルトの締め付け
が不十分で、運航中にボルトが緩んだり折れたりする事故がしばしば発生した
からだ。214級潜水艦は、ドイツのHDW造船所が設計し、現代重工業が建造した
韓国海軍の主力潜水艦で、2007年から09年にかけて3隻が実戦配備され、さら
に6隻が配備される予定になっている。
 
未来希望連帯の宋永仙(ソン・ヨンソン)議員によると、214級1番艦「孫元一
(ソン・ウォンイル)」は、06年から09年にかけて6回事故が発生し、艦橋と
甲板を固定するボルト約20本が運航中に緩んだ。2番艦「鄭地(チョン・ジ)」
は、ボルトが緩んだり折れたりする事故が09年から10年にかけて6回発生し、
3番艦「安重根(アンジュングン)」は、ボルト2本が緩み2本が折れる事故
が、09年から10年にかけて3回発生した。
 
海軍が調査した結果、直接的な原因は、韓国のボルトメーカーW社が、設計当
時HDW社の要求した締め付け強度に合わない製品を納品したためと判明。海軍
と現代重工業は、甲板を固定するボルト全てをHDW社の規格に合ったものと交
換した。それでもボルトの緩みが発生したため、HDW社の技術陣が韓国を訪れ、
甲板内部に鉄板を重ね補強ボルトをはめて固定する工事を昨年6月から今年2月
にかけて行ったという。
 
監査院は、昨年12月にこうした事実を確認したという。宋永仙議員は「214級
は最大400メートル以上の深海で水圧に耐え、作戦を行わなければならないの
に、重要な部分の固定ボルトが運航中に緩めば、場合によっては大きな事故に
つながりかねない」と語った。これに対し海軍側は「問題が発生するたびにボ
ルトを修理し、作戦投入に支障はなかった」と釈明したという。
 
(朝鮮日報 2011/05/18)
 
若干旧聞に属しますが、少しだけ解説をさせて頂きます。
この214級潜水艦は、ドイツのHDW社がドイツ海軍向けの212級潜水
艦で培った技術をベストセラー潜水艦である209級に当てはめたも
のです。一番の売りは、静粛さと、燃料電池を使用したAIP機関に
よる長時間潜行能力です。
 
韓国は、この214級以前に209級潜水艦9隻を就役させていますが、
この時は、大宇重工業が、建造を行っています。しかし、韓国海軍
は214級の建造を発注するに際し、潜水艦建造経験の全く無かった
現代重工業に発注したのです。私はそっくりかえって驚いた記憶が
あります。
 
いくら、ドイツが技術援助をすると言っても、限度があろうという
ものです。世界の造船所で、潜水艦を建造している造船所は文句な
しに一流の技術を持っていると認められます。潜水艦の建造はそれ
程の高度の技術と経験の蓄積を必要とするものなのです。私は、
214級の建造にあたって大宇の技術者が、てっきり現代に引きぬか
れたものとばかり思っていました。しかし、今回の欠陥により、少
なくとも品質管理部門では、潜水艦建造経験のある技術者がいなか
った様にしか思えないのです。それは今回の欠陥が現代重工業が、
潜水艦建造でのボルトの質に関する重要性を認識を全く欠いている
事を示しているように思えるからです。
 
今回の欠陥がどうして起こったかですが、214級は単殻式なので、
船体は超高張力鋼が使用されているのに対し、セイルは、中に水が
浸入する構造なので非磁性の鋼か、恐らくはグラスファイバー製で
ある様に思われます。潜水艦が潜行した際の事を考えれば容易に想
像できると思いますが、潜水艦には、潜行深度が深くなれば、より
大きな水圧がかかる事になります。水深400mまで潜れば、40気圧以
上の圧力がかかります。これは一平方メートルあたり400t以上とい
う膨大なものです。当然ですが、中空の箱である船体は、この圧力
により、収縮します。その一方、セイルの方は、内外の圧力が均衡
している為、素材の材質そのものが水圧を受け止めるので、その様
な変形は起こりません。そして船体とセイルの収縮率の違いを直接
受け止めるのが、船体とセイルを結合するボルトという事になりま
す。潜水艦は浮上と潜行を繰り返しますので、ボルトは収縮と伸長
を繰り返す事になります。この結果がボルトの緩みや(脆性破壊に
よる)破断という事になります。この様な点は、潜水艦の設計上、
当然に考慮されており、ボルトの材質は、その様な使用条件にあっ
たものが選ばれている筈です。
 
今回の事件は、韓国のボルトメーカーW社が、設計当時HDW社の要求
した締め付け強度に合わない製品を納品したためと言いますが、現
代重工も建造経験の乏しさから、それを見過ごしたと言わざるを得
ません。加えて、正規の材質のものに取り替えても、ボルトの緩み
が発生したというのは、潜行した際に、船体が設計以上に収縮した
可能性が高い様に思われます。これは設計通りに建造を行わなかっ
たか、あるいは、行えなかった事によるものと想像されます。(超
高張力鋼の加工は溶接時の残留応力の問題もあり、極めて難易度が
高い事が知られています。)
平たくいえば、韓国の潜水艦の圧潰深度は設計より低く、安全潜行
深度も設計よりも低くなっている懸念がある様に思われるのです。
 
 
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韓国の新型フリゲート一番艦進水

2011/05/02 15:59

 

 ※写真は、朝鮮日報Webサイトから転載

 
韓国軍:「天安」の後を継ぐ新型護衛艦進水
排水量は2倍、対潜・対空能力が向上した次期護衛艦
 
「天安」と同じクラスの旧型哨戒艦(排水量1200トン)や護衛艦(1800トン)
を代替する次期護衛艦(FFX)1番艦「仁川」が29日、蔚山市にある現代重工業
の造船所で進水した。
 
2300トン級のFFXは、北朝鮮の潜水艇による奇襲攻撃で沈没した天安の二の舞
にならないよう、旧型哨戒艦・護衛艦に比べ対潜水艦・対空作戦能力などが向
上。さらに、国防科学研究所(ADD)で現在開発が進んでいる射程距離約230キ
ロの韓国製戦術艦対地ミサイルも搭載し、西海(黄海)北方限界線(NLL)付
近の海上で作戦中の韓国軍艦艇に脅威を及ぼす北朝鮮の地対艦ミサイル、海岸
砲などに対する精密攻撃能力も備える予定だ。仁川は、既存の哨戒艦・護衛艦
に比べ性能が大きく向上した新型ソナー(音響探知装置)を搭載しているほか、
対潜ヘリ、韓国製軽魚雷「青サメ」、魚雷の追跡をかわすための音響対抗シス
テムなどで武装している。また、哨戒艦・護衛艦にはない対空ミサイル、飛来
する対艦ミサイルを迎撃できる「ファランクス」近接防空システム(CIWS)、
3次元レーダーをはじめとする最新電子装備なども搭載している。
 
韓国海軍は、2020末までに計24隻のFFXを建造し、約30隻の旧型哨戒艦・護衛
艦を代替する計画だ。
 
韓国軍関係者は「仁川という名前は、NLLや北西島しょ防衛の意志を込めたも
ので、天安事件を受け、進水の日程を若干繰り上げた」と語った。仁川は来年
12月に海軍に引き渡された後、2013年半ばごろ実戦配備される。
 
(朝鮮日報 2011/04/30)
 
韓国軍:「大洋海軍」を事実上放棄
軍の戦力増強の方向を修正
 
国防部(省に相当)は29日、国防改革をめぐり「大洋海軍」「航空宇宙軍」志
向路線を事実上撤回する内容を盛り込んだ改正法案を立法予告した。
 
その内容は、韓国軍の兵器など軍事力について、北朝鮮による非対称戦力の脅
威などの軍事挑発や全面戦の脅威に備えることに注力するというもの。これに
より、イージス艦など大型艦艇の追加建造や空軍の空中給油機導入など、周辺
大国の脅威や先端未来戦に備えた戦力増強計画は取り消されるか、または延期
される見込みだ。
 
国防部はこの日、国防改革をめぐる改正法案の合同性の概念を「戦場で勝利す
るため、地上・海上・空中戦力などを機能的にバランス良く発展させ、これを
効率的に統合運用することで、乗数効果を達成できるようにする能力または特
性」と定義した。これまでの法律では「先端科学技術が動員される未来戦争の
様相に伴い、総体的な戦闘力の相乗効果を極大化するため、陸軍・海軍・空軍
の戦力を効果的に統合発展させること」と規定していた。合同性発揮の目的を
未来戦争の様相に対する備え」から「戦場で勝利するため」に変更したわけだ。
 
韓国軍の消息筋は「法律から“未来戦”という用語が削除されることで、海軍・
空軍のキャッチフレーズだった“大洋海軍”、“航空宇宙軍”という言い回し
も消えるだろう」と語った。これに対し海軍・空軍の一部からは「周辺国はス
テルス機、新型潜水艦、航空母艦などを開発・建造しているというのに、北朝
鮮の脅威に備えるという理由で、未来戦への備えをおろそかにしているのでは
ないか」という懸念や批判が出ており、今後議論になることが予想される。
 
国防部は1990年代半ば以降、北朝鮮による軍事的脅威は大きく弱まったと判断
し、統一後の周辺国の脅威や先端未来戦に備えた戦力増強を行ってきた。しか
し、昨年の哨戒艦「天安」沈没事件や延坪島砲撃事件以降、「大洋海軍建設論」
などに対する批判が起こり、北朝鮮の軍事挑発に対する備えを最優先課題とす
る方向に戦力増強のかじを切った。
 
(朝鮮日報 2011/04/30)
 
韓国海軍は、大洋海軍建設の名の下に広開土大王級駆逐艦(KDX-1)、
忠武侯李舜臣級駆逐艦(KDX-2)、世宗大王級イージス駆逐艦(KDX-3)
を続々と就役させている事は、このブログでも取り上げてきました
が、数の上で、その中核を担っているのは、先に北朝鮮の潜水艇の
魚雷攻撃を受けて沈没した哨戒艦天安の属する、ポーハン級コルベ
ットや、ウルサン級フリゲートです。ポーハン級は24隻がウルサン
級は9隻が、80年代~90年代にかけ整備されました。現在でもボー
ハン級は22隻が、また、ウルサン級は9隻全てが在籍しています。
 
今回進水したのは、この両級の後継となるフリゲート艦です。
記事にもある通り、合計で24隻が、建造される予定となっています。
 
日本の艦で言えば、あぶくま型護衛艦と似たサイズですが、はるか
に重武装であるのが特徴です。
 
       仁川          あぶくま
基準排水量    2300トン                2000トン
満載排水量    3100トン                2900トン
全長          114.0m                  109.0m
全幅           14.0m                   13.4m
深さ            4m                      3.8m
主機     CODOG  58000shp         CODOG 27000sshp
速力           32kt                    27kt
乗員          145名                   120名
主砲          62口径5インチ単装砲     62口径3インチ単装砲
対空砲        ファランクスBlock1B型   ファランクスBlock1型
              20mmCIWS                20mmCIWS
SAM           RIM-116B RAM            RAM(後日装備)
SSM           SSM-700「海星」x4x4       ハープーンSSMx4x2
対潜兵器      三連装単魚雷「青鮫」    三連装短魚雷発射機x2
       発射機x2
       「スーパーリンクス」    アスロックSUM8連装1基
       対潜ヘリコプター
 
建造時期に20年以上の開きがありますが、むしろ艦の性格の違いを
思わせる要目の相違が感じられます。
 
一言で言えば、似たような大きさの艦に、ヘリコプター搭載装備を
載せ、主砲を一回り大きなものにして、主機も馬力が倍のものを搭
載し、対艦ミサイルも倍にした上、対空装備も倍にした艦であると
言えるでしょう。
 
艦内スペースは一定で、その多くを、主兵装に充てている訳ですか
ら、当然の事ながら、しわ寄せは、補給物資のスペースと居住性に
きています。つまり、強力な武装であるが、長期の航洋能力は、持
たない艦であると言える様に思われます。また、対空、対艦、対潜
能力いずれの面でも強力ですが、その中でも陸上打撃力がとりわけ
強力である様に思われます。
 
この性格付けは、北朝鮮からの攻撃への対処を考えれば当然とも言
えますが、二番目の記事で述べられているように、韓国は、大洋海
軍としての艦艇整備を諦めた事も影響があると思われます。
大洋海軍を目指すのであれば、新フリゲートはもう少し、スペース
に余裕がある耐航性能が高い艦体を持つことになったでしょう。
海上で長期間の哨戒を行うには、補給品が必要になりますが、その
保管スペースは必須です。居住性が悪ければ、乗員の士気や能力に
影響を与える事になります。それは、大洋海軍建設の先駆けともな
った広開土大王級(KDX-1)が、新フリゲートとほぼ、同程度の装備
を持つにも係わらず1000トン大きな船体を持っている点からも、明
らかである様に思われるのです。
 
 
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韓国型ミサイル防衛の厳しさ

2011/04/21 16:12

 

 

 ※CGと表は、朝鮮日報Webサイトからの転載

 
2015年までに「韓国ミサイル防衛」構築
 
米国MDは長距離ミサイル用…中国も強く反発
「北のスカッド・ノドンなど短距離ミサイルの脅威に対する迎撃を推進」
米国MDへの依存は不可避……早期警戒衛星情報などの提供を受ける必要あり
 
韓国政府および韓国軍は2015年までに、北朝鮮の弾道ミサイル攻撃から首都圏
の人口密集地や空軍基地、指揮統制施設、原子力発電所など重要戦略施設を守
るための「韓国ミサイル防衛(KAMD)システム」を構築する方針だ。
 
韓国政府消息筋は15日、「北朝鮮が800-1000発の中・短距離弾道ミサイルを
保有するなど、ミサイルの脅威が高まっていることを受け、15年までにKAMDシ
ステムを構築する計画だ。これには、2-3兆ウォン(約1500-2300億円)の予
算が必要となる見込み」と語った。
 
KAMDは、これまで米国側がミサイル防衛MD)への参加を要求し続けてきたこ
とに対する、韓国なりの回答だ。韓国政府および韓国軍当局は、100兆ウォン
(約7兆6300億円)以上の費用をつぎ込んでもいまだ実効性をめぐる議論が続
き、中国が強く反発している米国主導のMDへの参加は、メリットよりデメリッ
トの方が大きいと判断している。しかし、北朝鮮のミサイルの脅威に対する備
えは必要だと判断し、KAMD推進を決定した。
 
KAMDは、米国MDとはレベルの異なる「ミニMD」といえる。米国MDは、北朝
鮮・イラン中国ロシアなどによる大陸間弾道ミサイルICBM、射程距離
5500キロ以上)攻撃から米国本土を守る目的がある。これに対しKAMDは、北朝
鮮から発射される射程1000-1300キロ以下の中・短距離弾道ミサイル(スカッ
ドやノドンなど)を迎撃するのが目的だ。
 
飛来するミサイルを迎撃する際の高度や手段も、MDとKAMDでは大きな違いがあ
る。MDは、高度10キロから1000キロに達する広い範囲で、地上配備型迎撃ミサ
イル(GBI)、イージス艦から発射されるSM3ミサイル、ボーイング747ジャン
ボ機を改造したエアボーン・レーザー(ABL)、ターミナルフェイズでの中層
防衛を担当する終末高高度エリア防衛(THAAD)ミサイル、同じく下層防衛を
担当するパトリオットPAC3ミサイルなど、さまざまな兵器を用いて迎撃する。
 
これに対しKAMDは、10-30キロという低い高度で、パトリオットPAC3ミサイル
と改良型PAC2ミサイルを用いて迎撃する。20-30分間飛行するICBMに比べ、韓
国に飛来する北朝鮮のミサイルは、飛行時間が3-4分とはるかに短く、高度も
低いからだ。
 
問題は、800-1000発に達する北朝鮮の弾道ミサイルをKAMDが効果的に防御で
きるのか、そしてKAMDが米国MDに編入されるのではないかという点だ。韓国
軍が保有する48基の改良型PAC2対空ミサイルは本来、航空機を攻撃するのが主
な目的で、ミサイル迎撃能力は低い。韓国軍は、本格的な迎撃能力を備える
PAC3ミサイルをいまだ保有しておらず、15年以降の導入を目指すとしている。
海軍のイージス艦からも、米国・日本が保有するSM3迎撃ミサイルを発射でき
るが、これはかなり高価格で高性能兵器だ。ほかの迎撃ミサイル(SM6)の導
入を検討しているが、開発が遅れており、15年までの導入は難しいとされる。
 
韓国軍当局は今後、KAMDの「目」に当たるイスラエル製の弾道弾早期警報レー
ダー(約2800億ウォン=約210億円)や、「頭脳」となる弾道弾作戦統制所
(210億ウォン=約16億円)などを12年ごろまでに開発する計画だ。ただし、
15年までに構築されるKAMDは完全な形ではなく、基本的な防衛網の骨格を備え
ることに力を注ぐことになると見込まれる。
 
また専門家たちは、北朝鮮のミサイル発射の動きを韓国が独自かつ即座に把握
することは困難なため、米国から早期警戒を担当する国防支援計画(DSP)衛
星など衛星情報の提供を受ける必要があると指摘した。これらの衛星は、米国
MDの一部に構成されているため、結果として米国MDに依存することになる。
 
(朝鮮日報 2011/04/16)
 
韓国が独自のミサイル防衛であるKAMDを推進している事は、知られ
ていますが、纏まった記事がありましたので、ご紹介します。
 
日本の場合、BMDは、スタンダードSM-3で高高度迎撃を、パトリオ
ットPAC3で中~低高度のポイントディフェンスを担う事になります。
ミサイル探知は、イージス艦のSPY-1とガメラレーダー、それに加
えて早期警戒衛星を打ち上げる構想もあります。
 
韓国の場合は、道具立てが、スタンダードSM-6、パトリオットPAC-3
とPAC2改良型、それに加えて新開発の中距離SAM、ミサイル探知は、
イージス艦のSPY-1と新たに導入を計画している早期警戒レーダー
と、殆ど、日本の対応の引き写しの様にも見えます。
 
しかし、韓国の場合は、実は日本以上に厳しい要素があります。
それは記事にもある通り、北朝鮮からの距離の近さによるミサイル
発射から迎撃までの余裕時間が遙かに乏しい事。同時に、短距離ミ
サイルの射程範囲に入っている事で、日本の場合よりも遙かに多く
のミサイルが対象になる点です。それを日本の五分の一程度の予算
で対応しようと言うのですから、どこかに限定条件を付けざるを得
ません。
 
つまり、絶対に防衛しなければならない重要拠点を設定し、それを
ミサイル防衛の対象にすると言う事です。常識的に考えれば、それ
は、米韓軍の共同指揮所であったり、韓国全体の防空指令中枢と言
った場所である可能性が高いと思われます。青瓦台は恐らく対象に
ならない様に思われます。それは、ソウルが非武装地帯以北に大量
に設置された北朝鮮長距離砲の射程内にあり、ソウルにある施設を
ミサイル防衛の対象とするのは、ナンセンスである様に思われるか
らです。
 
日本の場合は、実際はどうであれ、ミサイル防衛は、北朝鮮の核ミ
サイルから日本国民を守る為のものというシナリオが許されました。
しかし、韓国のミサイル防衛の場合、そういう甘いシナリオは許さ
れず、米韓軍の反撃中枢を北朝鮮のミサイル攻撃から守る為のもの
とならざるを得ないのです。
 
 
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韓国イージス駆逐艦の三番艦進水

2011/04/19 15:42

 

 ※写真は聯合ニュースWebページから転載。

 
韓国3番目のイージス艦「柳成竜」進水、現代重が建造
 
現代重工業は24日、同社が独自技術で設計・建造した世界最高レベルの対艦、
対空、対潜戦闘能力を備えるイージス艦「柳成竜」(KDX-ⅠⅠⅠ)の進水
式を行った。式には国防部の金寛鎮(キム・グァンジン)長官をはじめ、金成
賛(キム・ソンチャン)海軍参謀総長、与党ハンナラ党の安孝大(アン・ヒョ
デ)議員、未来希望連帯の宋永仙(ソン・ヨンソン)議員、朴孟雨(パク・メ
ンウ)蔚山市長、李載星(イ・ジェソン)現代重工業社長と役員ら、300人
余りが出席した。
 
柳成竜は、壬辰倭乱(文禄の役)当時の領議政(現在の首相にあたる地位)で、
軍務を総括する都体察使として、難を克服し強い軍隊の育成を先導した人物。
その有備無患(備えあれば憂いないし)の精神をたたえる意味で、金参謀総長
が艦名を命名した。
 
「柳成竜」は、長さ165.9メートル、幅21メートル、高さ49.6メー
トル、7600トン級で、多機能レーダー「SPY-1D」などで構成される
イージスシステムを搭載。1000余りの標的を同時に探知、追跡し、そのう
ち20余りを同時に攻撃することができる、最新鋭の戦闘艦だ。
 
現代重工業は2008年9月に設計と生産に着手し、建造に2年6カ月をかけ
た。海上作戦運用テストを経て、来年8月に海軍に引き渡す。
 
実戦配備後は、同社がこれまでに建造した「文武大王」「王建」「崔瑩」など
4500トン級ステルス駆逐艦(KDX-ⅠⅠ)、「孫元一」「鄭地」「安重
根」など214級潜水艦(KSSーⅠⅠ)などと機動戦団を構成し、対空、対
艦、対潜戦を指揮統制するとともに、地上の中核標的の精密打撃、海上交通路
保護、連合作戦などを遂行する予定だ。
 
「柳成竜」の建造で、韓国は「世宗大王」「栗谷李珥」とあわせ、3隻のイー
ジス艦を保有することになった。いずれも現代重工業が独自技術で設計した図
面を基に建造されており、「世宗大王」と「柳成竜」は、建造も現代重工業が
行った。
 
現代重工業は、1980年に韓国初の戦闘艦「蔚山」を自社の設計で建造。以
来、イージス艦2隻、KDX-ⅠⅠ駆逐艦3隻、護衛艦4隻、潜水艦3隻、海
洋警察用警備救助艦24隻など計56隻を建造し、韓国の艦艇開発をけん引し
てきた。ニュージーランド、バングラデシュ、ベネズエラなどに軍需支援艦と
高速艇を輸出しており、最高レベルの造艦能力を有する。
 
(聯合ニュース 2011/3/24)
 
朝鮮日報の記事では艦名は「西涯・柳成竜(リュ・ソンリョン)」
となっていますが、英語の表記からは、セオアエ・リュ・ソンリョ
ンあるいは、ソアエ・ユ・ソンリョンが正しいのかも知れません。
柳成竜は、記事の中で紹介されている通り、秀吉の朝鮮出兵時に、
韓国側で政・軍を総括する立場にあった人物です。『懲毖録』とい
う秀吉の朝鮮出兵について朝鮮側からの反省を込めて記した回顧録
を残しました。
 
KDX-III(世宗大王)級のイージス艦は、当面、この三隻で打ち止め
になる予定です。艦名からすれば、韓国の著名な政治家にちなんで
名づけられたと言えますが、三番艦の名称は、権慄の名も取りざた
されましたから、朝鮮出兵当時の人物の名を使うのが方針になって
いたのかも知れません。
 
KDX-III級は金大中の唱えた青海艦隊構想の具現化であり、確かに
その卓越した能力は、対空、対潜、対地攻撃全てに対応できるもの
です。しかしながら、天安撃沈事件や、延坪島砲撃事件を見ると、
イージス艦程の対空能力はなくても、もっと小型で、浅海での対潜
能力や対地打撃力を備えた艦が今の韓国には、適当であるように思
われます。何より、一隻のイージス艦の建造費用で、フリゲート艦
であれば、3~4隻が建造可能であり、フリゲート艦の老齢化が韓
国海軍の課題であるならば、優先順位は明らかである様に思います。
 
韓国は、イージス艦に加え、パトリオットPAC3Xバンドレーダを
導入する事で、KAMD(Korea Air & Missle Defence)というミサイル
防衛システムの導入を推進するとも報じられています。李政権の政
治的遺産になりそうな軍事構想ですが、金大中が、北朝鮮から軍事
的な焦点を日本に移す目的で建造を推進したイージス艦が、再度、
北朝鮮向けの大きな軍事構想の中心に再度位置付られるのも歴史の
皮肉の様なものを感じざるを得ないのです。
 
 
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一民間企業が開発するヘビーリフターロケット

2011/04/15 18:12

 

 ※CGはSpaceX社のWebサイトから転載

 
スペースX社、ファルコンヘビーロケットを2013年に打ち上げ
 
スペースX社(Space Exploration Technologies Corporation)は4月5日、
ワシントンD.C.で記者会見を行い、ファルコンヘビーロケット(Falcon 
Heavy)の開発計画を公開し、2013年内に打ち上げると発表した。
 
ファルコンヘビーロケットは同社が開発している大型ロケットで、初段にファ
ルコン9ロケットに使用されている9基のマリーン1Cエンジンを3機束ねて、合
計17メガニュートン(380万ポンド)の発射時推力を生み出す。高度200kmの低
軌道(LEO)への最大打ち上げ能力は約53トン、静止トランスファ軌道(GTO)
への最大打ち上げ能力は約20トンに達し、既存のどのロケットよりも強力だ。
 
また、米航空宇宙局(NASA)が定めた有人宇宙飛行基準を満たすように設計さ
れており、有人月探査にも適しているという。
 
記者会見でイーロン・マスクCEOは「サターンVロケットは別にして、ファルコ
ンヘビーは歴史上のどのロケットよりも多くのペイロードを軌道に運べるでし
ょう。このロケットは政府と民間の宇宙ミッションを全く新しい世界に導くで
しょう」と述べた。
 
イーロン・マスクCEOによると、ファルコンヘビーロケットは2012年末にバン
デンバーグ空軍基地(VAFB)に運ばれる予定で、2013年内にも初の打ち上げを
実施する。また、ケープカナベラル空軍基地(CCAFS)での打ち上げも可能で、
2013年末から2014年初めに実施される予定だという。
 
■SPACEX ANNOUNCES LAUNCH DATE FOR THE WORLD'S MOST POWERFUL ROCKET
 
(sorae.jp 2011/04/06)
 
旧聞に属しますが、NASAから商業軌道輸送サービスを請け負ってい
るSpaceX社が、今度はヘビーリフターを2013年に打ち上げると発表
しました。このFalcon Haevyと呼ばれるロケットは、現在、Falcon
ロケットに一基使われているMarlinエンジンの改良型を実に27機ク
ラスター構成にし、地球低軌道に53トンものペイロードを輸送する
事が出来ます。以下にSpaceX社のHPでの資料では、各国の現用ロケ
ットとの比較が示されていますが、Falcon Heavyが傑出した輸送能
力を持っている事が判ります。
 
VEHICLE         INCLINATION ORBIT PAYLOAD TO LEO
Falcon Heavy 28.5 degrees 200 km 53,000 kg
Space Shuttle 28.5 degrees 200 km 24,400 kg
Delta IV Heavy 28.5 degrees 407 km 22,980 kg
Titan IV-B 28.5 degrees 150 km x175 km 21,680 kg
Proton M 51.6 degrees 200 km 21,000 kg
Ariane 5 ES 51.6 degrees 407 km 20,000 kg
Atlas V 551 28.5 degrees 200 km 18,810 kg
Japan H2B 30.4 degrees 300 km 16,500 kg
China LM3B 28.5 degrees 200 km 11,200 kg
 
H2Aの1.5倍のペイロードを誇るH2Bの、更に三倍のペイロードを打
ち上げる能力があると考えると、その輸送力の大きさが判ります。
 
しかし、その大きな能力にも係わらず、Falcon Heavyは極めて合理
的で、堅実な設計がされている様に見えます。例えば、ロケットと
しての構成ですが、第一段を横並列に三基並べる構成は、既に、
Delta IV Heavyで実施済みのものです。更に、比較的小型のロケッ
トエンジンをクラスターにするのは、旧ソ連のお家芸でしたし、
SpaceX社自身がFalcon9で既に経験済みです。
今まで、9基で行っていたバランシングを27基で行う事になります
が、今まで、開発してきた技術の延長線上にあると言えます。
 
NASAは、現在、新しいHeavy Lifterの開発に着手していますが、
SpaceXが目標にしているのは、このNASAのHeavy Lifterではなさそ
うです。NASAの開発目標は、地球低軌道に100トンのペイロードを
運ぶ、サターンV級のロケットですから、それに比べれば、Falcon
Heavyですら、半分の規模にしかなりません。
 
では、何を目的にFalcon Heavyを開発するのかと言えば、それは、
Titan IVであり、Atlas Vのリプレースです。この両者は、米空軍
のEvolved Expendable Launch Vehicle (EELV)という安価な使い捨
てロケットとして開発されましたが、現在では、予定したコストの
三割増になっています。これに対し、Falcon Heavyは、倍のペイロ
ードを三分の一のコストで軌道に運ぶ事ができると言うのが、
SpaceX社の主張です。そして、その主張は、根拠のない事ではあり
ません。SpaceX社は、今までもその主張を実績で裏付けています。
(かならずしも十分な実績とは言えませんが....)
 
その点で、今までEELVプロジェクトの打ち上げを一社で独占してい
たULA(United Launch Alliance)は正念場に差し掛かったと言える
様に思います。
 
 
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